ネックレスの重ね付けのコツ|長さは何センチ差?二連に見せる組み合わせと、絡ませない工夫
八月の終わりになると、朝の風がすこしだけ変わります。
肩の出る服を引き出しの奥にしまって、襟のある服に手が伸びる頃だと思います。
首元が布で埋まってくると、ネックレスが一本だけでは物足りなく見えることがあります。
それで手持ちを二本重ねてみると、思っていた感じにならない。私の場合は、たいていそうなります。
今日は、ネックレスの重ね付けのことを書こうと思います。
長さは何センチ差をつけるといいのか、上と下でどう変えるのか、そして重ねると必ずついてくる絡まりをどうするのか。順番に見ていきます。
重ね付けが決まらないのは、長さが近すぎるからです
うまくいかないときの写真を見返すと、原因はほとんど一つでした。
二本の長さが近すぎて、胸元でほぼ同じ高さに来ています。
同じ高さに二本並ぶと、重ねたようには見えません。太い一本が中途半端によれているように見えます。
しかもトップ同士が触れるので、着けている間じゅう、かちかちと音を立てて位置を取り合います。
重ね付けは、色や形の相性より先に、長さの差で決まると思っています。
差の目安は、およそ十センチです
実際に手元で並べてみて、はっきり二本に見えるのは十センチ以上離したときでした。
五センチ差だと、鏡の前ではきれいでも、動くとすぐに重なります。
十センチあると、上の一本が首の付け根に、下の一本が鎖骨の下に落ち着いて、動いても入れ替わりません。
ネックレスの長さが体のどこに来るのかは、ネックレスの長さの選び方に、同じチェーンで40cm・50cm・60cmを並べた写真を載せてあります。数字だけだと分かりにくいので、そちらも合わせてご覧ください。
上の段は短く小さく、下の段は長く大きく
長さの次に効くのが、トップの大きさです。
上に来る短いほうへ大きなモチーフを下げると、そこで視線が止まってしまって、下の一本が隠れます。
上は小さく、下は大きく。この順番にしておくと、二本とも見えます。
重さも同じで、軽いものを上に、重いものを下にすると、上の一本が下へずり落ちてきません。
指輪の重ね付けでも同じことをしていて、そちらは指輪の重ね付けのコツにまとめてあります。高さのあるモチーフは一本だけ、という考え方は、首でも指でも変わりません。
当店の在庫で、十センチ差を作れる組み合わせ
装飾のないチェーンだけを店の在庫から抜き出すと、今は四本ありました。
38cm・40cm・50cm・60cmです。
この中から二本選ぶとして、十センチ以上離れる組み合わせは三つあります。
38cmと50cmで十二センチ差。40cmと50cmで十センチ差。38cmと60cmだと二十二センチ差になって、これは重ね付けというより上下に分かれます。
いちばん扱いやすいと感じたのは、38cmと50cmでした。
今日の一本|ネックレスチェーン(38cm 真鍮製)
上の段を作るために置いている一本を、ご紹介しようと思います。
ルチカの「ネックレスチェーン(38cm 真鍮製)」です。1,650円(税込)、在庫は10本あります。

見ていただくと分かるとおり、飾りが一つもありません。細かい輪がまっすぐ続いているだけです。
商品説明にも「チェーンがついていない、ペンダントトップをご購入の際に」と書いてあって、もともと単体で使うために置かれているチェーンです。
素材は真鍮に金メッキ。サイズは38cmです。
装飾がないことが、上の段では強みになります
一本で着ける前提だと、飾りのないチェーンはさびしく見えるかもしれません。
重ね付けだと、そこが逆になります。
上の段に模様や石が入っていると、下のトップと二つで柄が増えて、首元がうるさくなります。
何もない一本を上に置くと、下のモチーフだけがはっきり見えます。
上の段は、線を一本足すだけという感じです。
首の付け根に、ちょうど乗る長さでした

トルソーに着けた写真です。
38cmだと、鎖骨まで落ちずに、首の付け根をぐるりと回ったところで止まります。
襟のある服だと、この位置は襟の内側になります。ニットなら編み目の上に細い線が乗ります。
ここに一本あると、下に長いほうを足したときに、上下の差がそのまま出ます。
ニットに着けるときの引っかかりについては、ニットに引っかからないアクセサリーの選び方に書きました。重ねると金具の数が倍になるので、そちらも読んでおくと安心だと思います。
アジャスターは付いていません

留め具の拡大です。引き輪と、その受けになる板が写っています。
後ろに垂れる延長のアジャスターは付いていません。長さは38cmのままで、伸び縮みしないということです。
これは短所のようでいて、重ね付けでは助かります。
アジャスターが付いていると、首の後ろで二本ぶんの余りが垂れて、そこが真っ先に絡みます。
上の段だけでも余りが出ない一本にしておくと、後ろがすっきりします。
上の段に下げるトップは、二センチまでにしています
飾りのないままでも十分ですが、上の段にも小さなものを一つ下げたいときがあります。
そのときは、縦が二センチを超えないものを選ぶようにしています。
当店だと、ニック・ハバードのシルバーチャームがちょうどその大きさに収まります。在庫のあるものを数えたら145種類、点数にして347個ありました。
小さいほうから並べると、こんな感じです。
・リンゴハリネズミ シルバーチャーム 縦約12mm×横9mm 3,960円(税込)
・願いの井戸 シルバーチャーム 約16mm 2,860円(税込)
・青い鳥 シルバーチャーム 約20mm 3,960円(税込)
・ラビットダディ シルバーチャーム 約20mm 3,960円(税込)
・ハート透かし シルバーチャーム 約20mm 5,500円(税込)
同じシリーズのムーン シルバーチャームは縦約26mm×横15mmあって、これは上の段だと少し主張します。下の段に回すほうがきれいでした。
チェーンの付いていないトップは、林檎屋さんにもあります。そちらは林檎屋のアクセサリー17選に一点ずつ並べてあります。
チェーンの太さも、すこしだけ変える
長さを離しても、まだ一本に見えることがあります。
そういうときは、二本の太さが同じでした。
上を細く、下をすこし太くすると、離れて見たときにも二本だと分かります。
逆に、上を太くすると、下の細いほうが影のようになって消えます。
太さの差は、長さの差ほど大きくなくて構いません。並べたときに違うと分かる程度で足ります。
金と銀を混ぜてもいいのかどうか
重ね付けの話になると、必ず出てくる質問だと思います。
私は混ぜてもいいと考えていて、そのかわり一つだけ条件をつけています。
二本のうち、どちらか一方に両方の色が入っていることです。
下のトップに金と銀が両方使われていれば、上のチェーンがどちらの色でも、そこで話がつながります。
つなぐものが何もないまま金と銀を並べると、途中で色が切り替わったように見えます。
どちらの色が自分に合うのかという話は、ゴールドとシルバー、どっちが似合う?に書きました。同じ形で金銀の二色がそろっている品も、そちらに並べてあります。
重ねると絡みます。それを前提にします
きれいごとを書いても仕方がないので、そのまま書きます。
二本重ねると、一本のときより確実に絡みます。
細いチェーンは自分の輪の中をくぐれるので、二本あればくぐる相手が倍になるからです。
絡んだときのほどき方と、そもそも絡みにくいチェーンの見分け方は、絡まったネックレスのほどき方にまとめてあります。
重ね付けを始めるなら、あちらを先に読んでおくと落ち着いて対処できると思います。
留め具は、二本を同じ位置に揃えない
着けるときに一つだけ気をつけていることがあります。
二本の留め具を、首の後ろの同じところに並べないことです。
留め具は、チェーンの中で唯一かたくて出っぱっている部分です。それが隣り合うと、動くたびにお互いの輪を引っかけます。
上の一本は後ろの真ん中、下の一本は少し横へずらす。それだけで、外すときの手間がずいぶん減りました。
留め具の輪が開いてしまったときの直し方は、ネックレスのチェーンが外れた・切れた時の直し方に書いてあります。
外すときは、長いほうから
一日の終わりに二本まとめて外すと、その瞬間に絡みます。
長いほうを先に外して、しまうところまで済ませてから、短いほうを外します。
短いほうを先に抜くと、長いほうの輪の中を短いほうがくぐる形になります。あの一手間で結び目ができます。
着けるときは逆で、短いほうを先に着けます。
商品説明を「重ね付け」で引いたら、三点だけでした
当店の在庫1,917点を、商品説明の全文から「重ね付け」で検索してみました。
出てきたのは三点です。
・マスターピースブローチ 5,060円(税込)
・バカンス ブローチ 5,060円(税込)
・クレセントリング ピンキーリング ファランジリング 3,740円(税込)
ブローチが二点と、指輪が一点。ネックレスは一点も出ませんでした。
作り手が重ねることを想定して書いているのは、胸に留めるものと、指にはめるものだけということになります。
首は、着ける人が自分で組み合わせを決める場所なのだろうと思いました。だから長さの差という物差しを一つ持っておくと、手持ちのどれとどれを合わせればいいかが自分で決められます。
同じ品で、長さを選べるものもあります
在庫を見ていて、一つおもしろい品がありました。
thuthuさんの「ガラスのりんご ネックレス」は、同じ青いりんごで42cmと50cmの二種類が置いてあります。どちらも3,630円(税込)です。
・ガラスのりんご ネックレス(青・チェーン42cm) 在庫4
・ガラスのりんご ネックレス(青・チェーン50cm) 在庫2
モチーフは縦約2cm×横約1.5cm、チェーンは丹銅にメッキで、こちらもアジャスターは付いていません。
同じりんごを二つ重ねるのは、さすがに落ち着かないと思います。ただ、自分の首まわりに42cmと50cmのどちらが合うかを決めるとき、同じ品で選べるのはありがたいことだと思いました。
50cmのほうを選べば、38cmのチェーンとちょうど十二センチ差になります。
一本で二連に見えるものもあります
重ねるのがどうしても面倒なときのために、一本で二連に見える品も探してみました。
首元では見つからなかったのですが、手首なら一点ありました。
パルナートポックのフラワーバスケット ブレスレットで、6,820円(税込)、在庫は1点です。
商品説明に「異なる二連チェーンを使用することで、華やかさがさらにUp」とあって、最初から二本ぶんが一本に仕立ててあります。
留め具が一つで済むので、絡む場所も一か所です。腕でよければ、これがいちばん楽な二連だと思います。
金属アレルギーが気になるときの組み合わせ
重ね付けは、肌に触れる面積が単純に倍になります。
今日ご紹介した38cmのチェーンは真鍮に金メッキ、40cm・50cm・60cmのプリンスオブウェールズは925スターリングシルバーにゴールドプレートです。同じ金色でも下地が違います。
・ゴールドプレート プリンスオブウェールズ チェーン(40cm) 6,160円(税込)
・ゴールドプレート プリンスオブウェールズ チェーン(50cm) 6,820円(税込)
・ゴールドプレート プリンスオブウェールズ チェーン(60cm) 7,480円(税込)
心配な方は、二本とも同じ素材で揃えるほうが安心だと思います。どちらか一方だけ様子を見ながら足していく、という順番でもいいです。
素材そのものの話は金属アレルギーとアクセサリーの素材と、シルバーアクセサリーについて、真鍮アクセサリーについて、ピューターアクセサリーについてにまとめてあります。
重ねた日の、しまい方
外したあとは、二本を同じ袋に入れないようにしています。
一晩あれば、袋の中で十分に絡みます。
真鍮と銀を一緒にしまうのも避けています。真鍮の変色が銀へ移るわけではありませんが、湿気の条件が同じだと、両方いっぺんに曇ります。
しまい方はアクセサリーの保管方法に、旅行に持っていくときの入れ方はアクセサリーを旅行に持っていくにはに書きました。
香水をつける日の順番については香水とアクセサリーはどちらが先?に書いてあります。二本重ねる日は、触れる面が増えるぶん、こちらも気にかけておくといいと思います。
おわりに
重ね付けというと、感覚の話に聞こえます。
けれど手元で何度も並べてみると、決まるかどうかは長さの差でほとんど決まりました。十センチ。それだけ覚えておけば足ります。
上は短く細く小さく、下は長く太く大きく。迷ったらこの順番にしています。
手持ちに短い一本がないという方は、飾りのないチェーンを一本だけ足すところから始めると、いちばん失敗が少ないと思います。
襟の立つ服が着たくなる季節です。首元に線が一本増えるだけで、去年と同じ服がすこし違って見えます。
贈りものをお探しの方は、猫モチーフアクセサリー10選や誕生日プレゼントのアクセサリー、記念日に贈るアクセサリーも合わせてご覧ください。
▶ 「ネックレスチェーン(38cm 真鍮製)」の商品ページはこちら
▶ 「ゴールドプレート プリンスオブウェールズ チェーン(50cm)」の商品ページはこちら
▶ 「リンゴハリネズミ シルバーチャーム」の商品ページはこちら