ピアスホールが塞がってきたときは|久しぶりのピアスが入らない理由と、穴なしで着けられるもの
九月に入って、朝の空気が少し変わりました。
髪をひとつにまとめる日が増えてきて、そうすると耳が出ます。
夏のあいだ、汗をかくのが嫌でピアスを外しっぱなしにしていた、というお話をときどきいただきます。
それで久しぶりに着けようとしたら、入らなかった。
今日はその話をしようと思います。
ピアスホールは、思っているより早く狭くなります
穴が完全に閉じるまでの時間は、その人がどれくらい前に開けたか、体質はどうかで、まったく違います。
何年も安定していた穴なら、一週間外しただけでは何ともないことが多いです。
けれど開けてまだ一年経っていない穴は、二、三日外しただけで入りにくくなることがあります。
私の場合は、片方だけ入りにくくなるということが何度かありました。
左右で治り方が違うようで、いつも左のほうが手ごわいです。
なので「何日空けたら塞がる」という数字は、あまり当てにしないほうがいいと思っています。
「入らない」にも、段階があります
ひとくちに入らないと言っても、実際は三つくらいの状態に分かれます。
一つめは、入口だけが塞がっている状態です。
耳たぶの表側に薄い膜のようなものができていて、指で触ると穴のくぼみは分かる。ピアスの先を当てると、そこで止まる。
二つめは、穴は通っているけれど細くなっている状態です。
途中まで入って、そこから先が進まない。押すと痛い。
三つめは、裏側が塞がっている状態です。
表からはすっと入るのに、耳の裏から先が出てこない。これがいちばん厄介で、鏡で見えないぶん、力任せになりがちです。
どれなのかを確かめないまま押し込むと、たいてい良くない結果になります。
無理に押し込まないでください
これだけは書いておきたいことです。
血が出たり、強く痛んだりしたら、その日はやめてください。
傷ができたところに金属が入ったままになると、腫れたり、膿んだりすることがあります。
せっかく残っていた穴が、その炎症のせいで本当に塞がってしまうこともあります。
「昔はこの穴に入ったんだから」という気持ちはよく分かります。私もそう思って押した経験があります。
ただ、耳たぶは思っている以上に薄い場所です。
入らなかったという事実だけ受け止めて、その日は外に置いておくのがいちばん早い、というのが私の結論です。
開け直しは、病院でと決めています
ここから先は医療の領域なので、当店では判断をしません。
開け直すかどうか、同じ位置に開けられるかどうかは、皮膚科や形成外科で見てもらうのが確実です。
前の穴の跡が残っていれば、そこを使えることもあると聞きます。けれど跡の状態は人によって違うので、ここで断定はできません。
自分で市販のピアッサーを使って開け直す方もいらっしゃると思いますが、一度塞がりかけた場所は、まっさらな耳たぶとは状態が違います。
当店としては、お店の人間が言えるのはここまで、という線を引いておきます。
素材が体に合わないことが原因で外していた、という場合は、金属アレルギーとアクセサリーの素材のほうもあわせて読んでみてください。
開けたばかりの穴が落ち着かない、という段階の話はセカンドピアスの選び方に書きました。
当店の在庫を、数えてみました
ここからが、お店として書けることです。
穴が使えないあいだ、耳もとを空けたままにしなくてもいい、という話をします。
今日(二〇二六年九月二日)の時点で、当店の在庫を種類ごとに数えるとこうなりました。
ピアスが六百二十五点。
イヤリングが百五十六点。
イヤーカフが十四点。
ノンホールイヤリングが二点。
マグネットイヤリングが四点。
イヤリングコンバーターが五点。
ピアスが圧倒的に多いです。四倍近くあります。
つまり、穴が使えなくなると、選べるものが四分の一ほどに減る、という計算になります。
ただ、この数え方には抜けがあります。
六百二十五点のピアスのうち、金具を替えれば着けられるものが、けっこうな数あるからです。
手持ちのピアスをそのまま使う、コンバーター
いちばん現実的なのが、これだと思っています。
イヤリングコンバーターは、ピアスの針を差し込んでキャッチで留めるだけで、イヤリングに変わる金具です。
お気に入りのピアスを買い直さなくていい、というのが大きいです。
当店にあるのはパルナートポックの調整式のもので、しずくと星のかたちがあります。在庫は五点、合計七個です。

写真はしずくのゴールド×ピンクです。
ティアドロップの中にカットガラスが入っていて、コンバーター自体が飾りになっています。
モチーフはピューターとカットガラス、金具は真鍮、カバーはシリコンです。しずく部分は縦八ミリ×横六ミリ。日本製で、パッケージに入っています。
痛くなりにくいシリコンが最初から付いていて、硬さは連結部分をペンチで挟んで締めると変えられます。
価格は二千七百五十円(税込)、在庫は二個です。
注意していただきたいのは、ピアスの形によっては使えないものがある、という点です。
まっすぐな針のスタッドピアスなら問題ありませんが、フックピアスやフープピアスのように針の形が特殊なものは差し込めません。
ピアスは商品に含まれないので、そこもご注意ください。
同じ絵柄でピアスとイヤリングの両方がある組み合わせについては、ピアスとイヤリングの併用のほうに七十六組ぶん書き出してあります。
▶ 「調整式 イヤリングコンバーターしずく(ゴールド×ピンク)」の商品ページはこちら
耳の縁に掛けるだけの、イヤーカフ
穴を使わない方法として、いちばん気楽なのがイヤーカフだと思います。
耳たぶではなく、その上の縁に掛けます。挟む力も弱いので、耳たぶを圧迫しません。

写真はパルナートポックの「ヘーリオス」です。
ヘーリオスはギリシャ語で太陽のこと。太陽をかたどった弧がひとつ、というかたちをしています。
真鍮を打ったような凹凸のある面に、角ばった節が並んでいます。弧の両端が少し太くなっていて、そこで耳を挟みます。
横幅は約十五ミリ。素材は真鍮です。価格は二千六百四十円(税込)、在庫は二個です。
ひとつお伝えしておくと、この品はサイズの調整ができません。
届いたかたちのまま使うので、耳の縁の厚みが合うかどうかがすべてです。ここは着けてみないと分からない部分があります。
髪を耳にかけたときだけ金の弧が出てくる、という見え方をします。ひとつにまとめる季節と、相性がいいです。
真鍮という素材そのものについては、真鍮アクセサリーのお手入れに書いてあります。
当店のイヤーカフは十四点、合計十七個あります。落ちてくるときの直し方はイヤーカフが落ちるときの調整方法にまとめました。
挟むのでも掛けるのでもない、マグネット
三つめがマグネットイヤリングです。
耳たぶを表と裏から磁石で挟むので、ネジやバネの締めつけがありません。
見た目がピアスにいちばん近いのも、この型です。

写真はジュアル・キャスケットの「スワロフスキー×フープ(グレー)」です。
スワロフスキーのストーンを一粒だけ置いた、細いフープです。横から見たときのラインがすっきりしています。
長さは三センチ、フープの直径は二センチ。素材は真鍮にメッキコーティング、スワロフスキーストーン、マグネットです。
価格は三千六百三十円(税込)、在庫は二個です。
磁石なので、強く引っぱられると外れます。マフラーを脱ぐときや、服を頭からかぶるときは気をつけたほうがいいです。
当店のマグネットイヤリングは四点。数は少ないですが、耳たぶが痛くなりやすい方には試していただきたい型です。
▶ 「マグネットイヤリング スワロフスキー×フープ(グレー)」の商品ページはこちら
穴が戻ったあとも、残るもの
面白いもので、穴が使えないあいだにイヤーカフを覚えた方は、穴が戻ってからもイヤーカフを買ってくださいます。
耳の上と耳たぶは別の場所なので、両方着けられるからだと思います。
塞がりかけている、という状況そのものは困ったことです。
それでも、そのあいだに触れたものが後から効いてくることはあります。
ピアス穴がなくても着けられるものについては、結婚式のお呼ばれアクセサリーのマナーのほうにも書いています。
イヤリングが緩くて落ちる、というお悩みはイヤリングがゆるい・落ちる時の締め方をご覧ください。
贈りものとして選ぶ場合は、プレゼントに選ぶアクセサリーのガイドも参考になると思います。
おわりに
久しぶりにピアスを持って、鏡の前で入らなかったとき、少し落ち込みます。
自分の体が変わってしまったような気がするからだと思います。
ただ、耳の穴が一つ細くなったからといって、その日に着けられるものが無くなるわけではありません。
今日ご紹介したのは三点だけですが、当店には穴を使わずに着けられるものが、イヤリング百五十六点を含めて百七十六点あります。
押し込むのは、やめてください。
耳を休ませているあいだの選択肢が、この記事で少しでも増えたらうれしいです。