ピアスの種類と名前|スタッド・フープ・ドロップ・フックの違いと、在庫799点の商品名を数えて分かったこと
朝晩の空気が変わってきました。
夏のあいだ出しっぱなしにしていた小さなピアスを引き出しに戻して、かわりに少し長さのあるものを前に出す。
そんな入れ替えをする時期ですね。
その作業をしていて、手の中のひとつを見ながら、ふと止まりました。
これ、名前がついている形なのかな、と思ったんですよね。
耳たぶにぺたりと乗るもの。
輪っかになっているもの。
細い棒の先から、ゆらゆら下がっているもの。
形が違うのは見れば分かります。
でも、それぞれを何と呼ぶのかは、私もうまく説明できませんでした。
今日はその名前の話をご紹介しようと思います。
あわせて、当店の在庫にある耳もの七百九十九点の商品名と説明文を一点ずつ開いて、その名前がどれくらい使われているかを数えてみました。
数えた結果は、わりと情けないものになりました。
スタッドピアス|耳たぶに、そのまま乗る形
いちばん基本の形です。
飾りの裏から短い金属の棒がまっすぐ出ていて、それを耳の穴に通し、うしろでキャッチを留める。
飾りは耳たぶに平らに乗って、揺れません。
「スタッド」は英語で鋲のことだそうです。
板に打ち込む鋲の形を思い浮かべると、そのままの名前だと分かります。
日本語では「直づけ」「ポストピアス」「一粒ピアス」と呼ばれることもあります。
呼び方がいくつもあるぶん、検索でたどり着きにくい形かもしれません。
フープピアス|輪になっている形
輪っかが耳たぶを貫いて、そのまま輪を閉じるタイプです。
大きさの幅がとても広い形で、耳たぶに沿う一センチ程度のものから、肩に届きそうな大きさまであります。
輪の一部が外れて開くもの、留め具を差し込むもの、留め具のない中折れ式のものなど、閉じ方も何種類かあります。
輪の下に飾りがぶら下がる作りもあって、これは「フープ+チャーム」と呼ばれたりします。
ドロップピアス|下に垂れて、揺れる形
耳たぶに留まる部分から、飾りが下に垂れる形です。
「ドロップ」は雫のこと。
留まり方はスタッドと同じで、短い棒とキャッチで留めます。
違うのは、その棒の先に飾りが固定されておらず、輪や鎖でつながっていて動くところです。
「ぶら下がりピアス」「揺れるピアス」と書かれることも多い形です。
ここは、日本語のほうが通りがよさそうな気がします。
フックピアス|釣り針のように引っ掛ける形
細い針金がU字に曲がっていて、それを穴に通して引っ掛けるだけの形です。
キャッチを使わないものが多く、後ろで留める手間がありません。
「フックピアス」「アメリカンフック」「シェパードフック」など、呼び方が枝分かれしています。
穴に通る部分が長いので、飾りが下がる位置も低くなります。
着脱がいちばん楽な形だと思います。
そのぶん、引っ掛けているだけなので、脱ぎ着のときに服に持っていかれることがあります。
アメリカンピアス|鎖が穴を通り抜ける形
細い鎖が耳の穴をそのまま通り抜けて、前と後ろの両方に垂れる形です。
穴を通した位置で長さを変えられるので、同じ一本で印象を変えられます。
名前だけ聞くと国の名前が入っていて不思議ですが、日本での呼び名だそうです。
海外では「スレッダー」と呼ばれることが多いと聞きます。
イヤーカフ・ノンホール・マグネット|穴を使わない形
穴を使わずに着けるものにも、それぞれ名前があります。
イヤーカフは、耳の縁や軟骨に挟んで留めるもの。
ノンホールピアスは、耳たぶを樹脂やバネで挟んで、見た目をピアスに近づけたもの。
マグネットイヤリングは、磁石で耳たぶを前後から挟む形。
イヤリングの金具にも、ネジばね式・クリップ式・樹脂といった区別があります。
この辺りはピアスホールが塞がってきたときは|久しぶりのピアスが入らない理由と、穴なしで着けられるものでまとめています。
名前の付き方には、二つの軸があります
並べてみて分かったことがあります。
これらの名前は、同じ物差しで並んでいません。
スタッド・フープ・ドロップは、見た目の形の名前です。
フック・アメリカン・マグネットは、留まり方の名前です。
だから「フックのドロップピアス」のように、二つが重なることがあります。
どちらか一方しか書いていない商品説明を読むと、もう一方が分からないままになります。
当店の在庫七百九十九点の商品名を、一つずつ数えました
ここからが、数えた話です。
在庫のある耳ものを全部開きました。
ピアス六百二十点、イヤリング百五十九点、イヤーカフ十四点、ノンホール二点、マグネットイヤリング四点。
合わせて七百九十九点です。
その商品名に、上で挙げた型の名前がいくつ入っているかを数えました。
「スタッド」は、商品名に零点でした
いちばん数が多いはずの形が、商品名に一度も出てきませんでした。
耳たぶに平らに乗るピアスは、当店の在庫の中でもかなりの割合を占めています。
それでも、名前としては書いていない。
つまり「スタッドピアス」で検索してくださった方は、当店のどの商品にもたどり着けません。
置いていないわけではなく、書いていないだけ、という状態です。
フープ五点、ドロップ三点、フック十八点
他の型も似た結果でした。
商品名に「フープ」が入っているのは五点。
「ドロップ」は三点。
「フック」は十八点。
「タッセル」は二点でした。
「シャンデリア」「クリッカー」「イヤージャケット」「キャッチレス」「アメリカンピアス」は、いずれも零点です。
重複を除くと、商品名に型の名前が入っているのは七百九十九点のうち二十六点でした。
説明文まで入れても、百三点だけでした
商品名に無くても、説明文に書いてあれば読み取れます。
そこで説明文のほうも数えました。
「フック」が六十三点。
「フープ」が二十点。
「ドロップ」が八点。
「スタッド」が四点。
商品名と説明文のどちらかに型の名前があるのは、合わせて百三点。
残りの六百九十六点には、どちらにも書いていませんでした。
九割近くが、型の名前を持たないまま並んでいることになります。
「ドロップ」の八点のうち、型の名前として使っていたのは二点でした
数えているときに、ひとつ引っかかりました。
説明文に「ドロップ」が出てくる八点を一つずつ読んでみたところ、ピアスの型を指していたのは二点だけでした。
残りは「ティアドロップ型に閉じ込められたカットガラス」「ドロップ型のフープ」のように、石や飾りの形を言っている文でした。
同じ単語でも、指しているものが違います。
機械的に数えると、こういうところで数が水増しされます。
揺れると書いてあるのは二百三点。揺れないと書いてあるのは一点です
型の名前がなくても、揺れるかどうかさえ分かれば、だいたいの形は想像がつきます。
そこも数えました。
説明文に「揺れる」「ゆらゆら」「ぶら下がる」といった言葉があるのが二百三点。
逆に「揺れません」「平ら」「耳たぶに沿う」と書いてあるのは一点でした。
揺れるものは「揺れます」と書くのに、揺れないものは何も書かない。
当然といえば当然ですが、読む側からすると、書いていない五百九十六点は揺れるかどうかも分かりません。
素材欄そのものが空のものが百四十六点、サイズ欄が空のものが四十三点ありました。
こちらも順に埋めていきます。
型の名前で探している方は、当店では行き止まりになります
数え終わって、はっきりしたことがあります。
「フープピアス」「スタッドピアス」と入れて店内を探した方は、五点と零点にしか当たりません。
実際には、輪の形も耳たぶに乗る形も、たくさん置いてあるのに。
当店は絵柄で選んでいただくお店なので、商品名はモチーフの名前で付けてきました。
その方針は変えませんが、説明文のほうには型を一行足せます。
七百九十九点に、揺れるか揺れないかと、留まり方の名前を書き足していきます。
ここに書いて宿題にしておきます。
今日の一点は、ルチカの「ベレナ ピアス(ピンク)」
せっかくなので、数少ない「型の名前が書いてある品」からお見せします。

薄紫の花が、耳たぶの大きさに合わせて開いています。
花びらの真ん中に小さなパールがひとつ。
大きさは一・六センチ角で、ラインストーンが二ミリです。
この商品ページの説明文に、こう書いてあります。
「お花のスタッドピアス」。
七百九十九点のうち、「スタッド」という言葉が出てくるたった四点のひとつです。
しかもその四点のうち二点は、このベレナの色違い(ブルーとピンク)なので、文章としては三通りしかありません。
裏から見ると、スタッドの形がそのまま分かります

花の裏から、まっすぐな棒が一本出ています。
その下に、外したキャッチが二つ並んでいます。
これがスタッドピアスの全部です。
棒と、飾りと、キャッチ。それだけ。
棒が短いぶん、耳たぶの厚みに余裕がないと窮屈に感じることがあります。
軸の太さと長さについてはピアスの軸の太さはどのくらい?|0.7mmと18Gの違いと、在庫620点を数えて分かったことに書きました。
キャッチの種類はピアスのキャッチが落ちる・なくしたときは|キャッチの種類と、外れにくいものの選び方のほうです。
ちなみに、このベレナのポストはサージカルステンレスです。
その表記の意味はサージカルステンレスとは?|ピアスの「サージカルポスト」表記の意味と、金属アレルギーとの関係でまとめています。
着けると、耳たぶの上に花が横向きに乗ります

横から見たところです。
花が耳たぶの面にぺたりと沿って、輪郭からはみ出していません。
動いても位置が変わらないので、髪をまとめた日でも耳の形がそのまま出ます。
一・六センチという数字だけ見ると小さく思えますが、実際は一円玉より少し小さいくらい。
数字の読み方はピアスの20mmってどのくらい?|硬貨で測るアクセサリーの大きさの目安と、在庫1,698点のサイズ欄を数えて分かったことにまとめました。
税込二千四百二十円、在庫は三点です。
型の名前が書いてある、数少ない品を並べます
せっかく数えたので、当たった品をご紹介します。
ドロップ|サタンドロップス ピアス(パルナートポック)
土星の環が耳もとで揺れる真鍮のピアスです。全長は約四十七ミリ。
説明文に「耳元で揺れるドロップピアスです」と、そのまま書いてありました。
税込二千五百三十円、在庫三点。
フープ|マグネットイヤリング スワロフスキー×フープ(グレー)(ジュアル・キャスケット)
輪の直径が二センチ、全体の長さが三センチ。フープの大きさまで書いてある珍しい一点です。
穴を使わず磁石で挟むので、型の名前としては「フープ」と「マグネット」が重なっています。
税込三千六百三十円、在庫二点。
フック|おばけキノコ ピアス(フック)(パッショーネ)
シルバー925で、イモムシが座ったベニテングタケ。
サイズ欄が「フック込:縦約2.7cm/本体のみ:縦約1.5cm×横約1.0cm」と分けて書いてあって、重さも約一・八グラムと出ています。
七百九十九点の中で、いちばん丁寧に書けているページのひとつです。税込八千八百円、在庫二点。
イヤーカフ|胡蝶の夢 イヤーカフ(パルナートポック)
穴を使わず、耳の縁に挟んで留める形です。十七ミリ×二十二ミリ。
挟む部分の開き幅(間口)は、このページには書いていません。在庫のイヤーカフ十四点のうち、間口が書いてあるのは二点だけでした。
税込四千二百九十円、在庫二点。
型の名前は無いけれど揺れると分かる|揺れる星屑 ピアス(ジュアル・キャスケット)
商品名に型の名前はありません。かわりに「揺れる」が入っています。
星のモチーフが八ミリ、全長が四十ミリ。説明文にも揺れると書いてあるので、形は想像できます。
税込千七百六十円、在庫二点。
迷ったときに、私が見ている三つ
型の名前が書いていない商品ページでも、この三つを見ると形はだいたい分かります。
一つめ。サイズ欄に「全長」「フック込」と書いてあるか。
全長と書いてあれば、飾りより下に何か続いています。ぶら下がる形だと考えていいです。
飾りの寸法だけなら、耳たぶに乗る形の可能性が高いです。
二つめ。横から撮った写真があるか。
正面からの一枚だけでは、平らに乗るのか下がるのかが分かりません。
横向きの写真か、着けた写真が一枚あると、そこで決まります。
三つめ。素材欄に「ポスト」の字があるか。
ポストと書いてあれば、棒を穴に通してキャッチで留める形です。
「フック」ならキャッチなし、「イヤリング」ならそもそも穴を使いません。
同じ絵柄でピアスとイヤリングの両方がある品もあります。
そのあたりはピアスとイヤリングの併用|同じ絵柄で金具違いを選ぶときと、片耳ずつ着けるときのことに書きました。
顔の形や髪型から選びたい日は丸顔・面長に似合うイヤリングの選び方|髪型で変わる大きさと、耳もと801点を測って分かったことのほうが早いかもしれません。
今日ご紹介した商品
▶ 「ベレナ ピアス ピンク 【Luccica ルチカ】」の商品ページはこちら
▶ 「サタンドロップス ピアス【Palnart Poc パルナートポック】」の商品ページはこちら
▶ 「マグネットイヤリング スワロフスキー×フープ(グレー) 【Jewel Casket/ジュアルキャスケット】」の商品ページはこちら
▶ 「おばけキノコ ピアス(フック) 【PASSIONE / パッショーネ】」の商品ページはこちら
▶ 「胡蝶の夢 イヤーカフ 【Palnart Poc パルナートポック】」の商品ページはこちら
▶ 「揺れる星屑 ピアス 【Jewel Casket ジュアルキャスケット】」の商品ページはこちら
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おわりに
形の名前を調べるつもりで始めて、自分の店の書き漏れを数える話になりました。
名前を知っていると、探すのが少し楽になります。
「あの、耳たぶに直接くっつくやつ」と言うかわりに「スタッド」と入れれば済むので。
その入口を、当店は六百九十六点ぶん閉じたままにしていました。
順に開けていきます。
秋は耳もとが見える季節です。
髪をまとめる日が増えたら、平らに乗る形をひとつ持っておくと使いやすいと思います。