ネックレスのチェーンが外れた・切れた時の直し方|丸カンの開き方と閉じ方
夏になると、首もとが汗ばんで、ネックレスを一日に何度も付けたりはずしたりします。
その拍子に、するっと落ちてしまうことがあって。
「チェーンが切れてしまいました。修理できますか」というお問い合わせを、当店ではよくいただきます。
ただ、実際に見せていただくと、切れていないことのほうが多いんですよね。
外れているだけ、という場合がほとんどです。
今日はその見分け方と、おうちで直せる範囲のことをご紹介しようと思います。
そのネックレス、本当に切れていますか
落ちてしまったネックレスを手に取ったら、切れた場所をよく見てください。
チェーンの輪そのものがちぎれているのか。
それとも、チェーンとトップ(あるいは留め具)をつないでいた部分が外れているのか。
この二つは、まったく別のことです。
つないでいた部分には、たいてい小さな輪が一個入っています。
直径3〜5ミリくらいの、ごく小さい輪です。
その輪の一か所に切れ目があって、そこが口を開けていたら、切れたのではなく開いただけ、ということになります。
輪だけが床に落ちていることもあるので、探してみてください。
その小さい輪は「丸カン」といいます
丸カン(まるかん)と呼ばれる部品です。
パーツとパーツをつなぐために使う、アルファベットのCに近い形をした金属の輪ですね。
完全につながった輪ではなくて、一か所に合わせ目があります。
私の場合は、この合わせ目を「わざと開けてある」と説明しています。
どこかに引っかかって強い力がかかった時、いちばん弱い丸カンが先に開いてくれる。
そのおかげでチェーン本体はちぎれずに済む、という感じです。
安全装置に近い役割を持っている部品だと思っています。
そして丸カンは消耗もします。開け閉めを繰り返せば金属は疲れますし、細い丸カンほど早く開きやすくなります。
直し方は、ヤットコ二本あればできます
用意するのは、ヤットコ(プライヤー)を二本。
手芸用の平ヤットコが使いやすいと思います。百円ショップのハンドメイドコーナーにも置いてあります。
先の内側にギザギザが無いものを選ぶと、金具に傷が付きにくいです。
手順はこんな感じです。
1.丸カンの合わせ目をはさむように、左右をそれぞれのヤットコでつまむ
2.片方を手前、もう片方を奥へ、前後にずらして開く
3.外れていたチェーンやトップを、開いた隙間から通す
4.開けた時と逆の動きで、前後を戻す
5.合わせ目に爪をあてて、引っかかりが無ければ閉じています
指の力だけで何とかしようとすると形が崩れてしまうので、道具を使ったほうが結果的にきれいに戻ります。
やってはいけない開き方があります
ここがいちばん大事なところです。
丸カンを、左右に引っぱって広げないでください。

左右に開くと、丸い形そのものが崩れます。
楕円になってしまった丸カンは、閉じたつもりでも合わせ目がぴったり合いません。
わずかな隙間が残って、また同じところから外れます。
正しいのは、輪の面をねじるように、前後へずらす開き方です。
この開き方なら丸い形が保たれるので、戻した時にきちんと閉じてくれます。
一度ゆがませてしまった丸カンは、新しいものに交換したほうが早いです。手芸店で数十個入りが安く買えます。
これは自分で直さないでください
丸カンが開いただけなら、おうちで戻せます。
ただ、次のような場合は触らずにご相談いただいたほうが安全だと思います。
・チェーンの途中の輪がちぎれている(丸カンではなく本体)
・石が外れた、台座がゆがんだ
・ピアスのポストが曲がった、根元から取れた
・金具が変色している、メッキがはがれている
チェーン本体は、切れた場所を無理につなごうとすると、そこだけ長さが変わって全体のバランスが崩れます。
石まわりも同じで、爪を素人が起こすと石が飛びます。
それから、変色を「壊れた」と思われることがよくあります。真鍮は使っているうちに色が変わる素材で、あれは磨けば戻る種類の変化です。真鍮アクセサリーのお手入れについてはこちらの記事に書いています。
当店でお買い上げいただいたものでしたら、直せるかどうかの見立てだけでもお受けしています。写真を送っていただければ、たいていは判断できます。
壊れたと思ったものが、案外そうでもない
アクセサリーは、こういうことが本当に多いです。
外れただけ、ゆるんだだけ、曇っただけ。
捨ててしまう前に、一度確かめてもらえたらうれしいです。
イヤリングがゆるくなって落ちる時の直し方も別の記事に書いているので、よければこちらもどうぞ。