アクセサリーを旅行に持っていくには|絡ませない入れ方と、旅先で外しておきたい場面
八月も下旬に入って、出かける支度をしている方が増えてきました。夏休みの終わりに旅行へ行く方、お盆を外してこれから帰省する方。お店にも「旅行に持っていきたいので」というご注文が、この時期はぽつぽつ入ります。
私も年に何度か出かけるのですが、アクセサリーの持ち物だけは毎回もたついていました。適当な袋にまとめて放り込んで、着いてから絡まったチェーンをほどく。何年も同じことを繰り返していました。
去年、入れ物を変えてみたら、思っていたよりずっと楽になりました。今日はそのときに分かったことと、当店で持ち運びに使えるものをご紹介しようと思います。
入れ物を選ぶ前に、持っていく数を決めてしまう
荷物がふくらむいちばんの理由は、数を決めていないことでした。迷ったぶんを全部入れてしまうので、絡まるほどの量になります。
私の場合は、三泊くらいなら耳もの二組、首もの一本、指輪一本。これで足りています。旅先で持っていった全部を着け替えたことは、思い返すと一度もありませんでした。
服を二、三パターンしか持っていかないのに、アクセサリーだけ五組も六組も持っていっても出番がないという感じです。数が減ると、絡まる余地そのものが減ります。
ネックレスは、留め具を留めてから入れます
チェーンが絡まるのは、両端が自由に動けるからでした。端が開いていると、揺れているあいだに他のチェーンの輪の隙間へ入り込みます。
留め具を留めて、輪の状態にしてから入れる。これだけで絡まり方が変わりました。輪にしたものを二重、三重に巻いて小さくまとめると、さらに動きません。
留め具の形によって留めやすさが違うので、そのあたりはネックレスの留め具の種類のほうに書きました。それと、留め具を留めずに入れると、丸カンが開いてトップだけ外れることがあります。外れてしまったときの直し方はチェーンが外れた・切れた時の直し方にまとめてあります。
ピアスは、片方だけ行方不明になります
旅先でいちばん多い失くしものは、ピアスの片方だと思っています。キャッチが荷物の中で外れて、ポーチの底の隅に沈む。着ける段になって、片方だけ見つからない。
対策は簡単で、キャッチを着けたまましまうことでした。外して別々にすると、小さいほうから先にいなくなります。二本まとめて小さい袋か布に包んで、対のまま入れておきます。
それと、予備のキャッチを一組だけ荷物に入れておくと安心です。旅先で買い足せるものではないので、これは効きます。キャッチの種類と、外れにくいものの選び方はピアスのキャッチが落ちる・なくしたときはのほうに書きました。
入れ物は、口が大きく開くものを選んでいます
長いこと、ジッパーのついた平たい袋を使っていました。かさばらないのは良かったのですが、中が見えないので毎回手を突っ込むことになります。そのときに指へ引っかかって、チェーンが絡みます。
口が大きく開くものに替えてから、この手間が消えました。上から全部見えるので、目当てのものだけつまんで出せます。
もうひとつ大事だったのが、ある程度の厚みと形が保たれることでした。ぺたんこの袋だと鞄の底で押しつぶされて、中で重なり合ってしまいます。マチのあるものだと、中でものが平らに並んだままです。
当店のがま口が、そのまま条件に合っていました

ヤマートという、東京の小さな作業場で革小物を作っているブランドのplain gama(small)です。税込4,730円、オフホワイトとレッドの二色。高さ11センチ、横幅10センチ、マチが6.5センチあります。
これを選んだのは、私が持ち運びに使っているからというだけではありません。商品ページのほうに、そもそも「アクセサリーケースや小物入れとしても活躍してくれます」と書いてあります。それから「ガバっと大きく口が開くがま口は、中身が見やすく取り出しやすい!」とも。
財布として作られたものを私が転用しているのではなくて、作り手のほうが最初から小物入れとしての使い方を書いている、という感じです。

開けたところです。口金が左右に大きく張り出すので、真上から底まで見えます。マチが6.5センチもあると、耳ものを何組か並べても重なりません。
中に内布が張ってあるのも、アクセサリーを入れるうえではありがたいところでした。革に直接あたらないので、金具で内側を引っかく心配が減ります。
口金の玉は、鞄の中で勝手には開きません

口金の玉を拡大したところです。この二つの玉が行き違いに噛み合って閉じます。指で左右に開くまでは開かないので、鞄の中で振られても口が開くことはありませんでした。
ジッパーだと、閉めるときに布や紐を噛みます。旅先の急いでいるときにこれをやると、引っぱって傷める。がま口はぱちんと閉じるだけなので、その心配がないところが気に入っています。
写真では分かりにくいのですが、口金の左右の端は革でくるんであります。金属の角が出ていないので、鞄の中で他の荷物を傷めにくいという良さもありました。
大きさ違いと、ステッチ入りもあります
同じヤマートで、形と大きさの違うものが二つあります。
stich gama smallは税込7,040円。高さ7.5センチ、横幅6.5センチで、マチが9センチあります。背が低くて奥行きのある形で、二色づかいと手縫いのステッチが入っています。小ぶりでも深いので、指輪やピアスをまとめるのに向いています。
plain gama(medium)ホワイトは税込8,030円で、横幅19センチ、マチ12.5センチ。商品ページに「Lサイズ?と言いたくなるような大きめのサイズ感です」と書いてあるとおりで、化粧ポーチと兼ねたい方はこちらです。アクセサリーだけなら、小さいほうで足ります。
ジュエリーボックスは、旅行には向きません
当店にはピィアースのジュエリーボックスもあります。柴犬のこてつ ジュエリーボックスが税込3,850円、ハリネズミ ジュエリーボックスが税込3,960円、桜犬 ジュエリーボックスが税込7,150円。どれも可愛いので旅行にも、と言いたくなるのですが、これは家に置くものだとお伝えしておきたいです。
理由は二つあります。ふたがマグネットで留まるタイプなので、鞄の中で振られると開くこと。それから合金とクリスタルガラスでできていて、見た目よりずっしり重いこと。
商品ページのほうにも「お部屋のインテリアとしてリビングやダイニング、化粧台の上などにぴったり」「お気に入りのアクセサリーを見せながら収納できる」と書いてあります。旅から帰ってきたあとの置き場所として使うのが、本来の姿という感じです。家でのしまい方はアクセサリーの保管方法にまとめました。
ちなみにニック・ハバードには、ジュエリーボックスの形をしたジュエリーボックス シルバーチャームという銀のチャームもあります。ふたが開いて中に小さな指輪が入っている、15ミリの細工物です。こちらは入れ物ではなく、身につけるほうのアクセサリーです。
旅先で、外しておいたほうがいい場面
温泉、海、プール。旅行だと、この三つが一度に来ることがあります。どれもアクセサリーは外しておいたほうが安心です。硫黄も塩も塩素も、金属を傷めます。
それと、慣れない枕で寝るときも外しておきたいところです。寝返りで引っかけて曲げる事故が、家より起きやすい気がしています。外す場面と、着けたままでも比較的だいじょうぶな素材についてはアクセサリーはつけたまま寝てもいい?お風呂は?のほうに詳しく書きました。
見落としやすいのが、日焼け止めと虫よけです。腕や首に塗った上からブレスレットやネックレスを着けると、成分が金属に残ります。塗ってから少し置いて、乾いてから着ける。順番を変えるだけで、帰ってきたときのくすみ方が違います。
持っていく品そのものを、選び直すのも手です
入れ方を工夫するより、引っかからないものを持っていくほうが早い場合もあります。
小ささでいうと、雫 ピアスが縦6ミリ横4ミリで税込3,520円。小さな淡水パールのピアスが税込1,870円、サークルパール ピアスが直径1センチで税込1,870円。このくらいだと、荷物の中で他のものに絡みません。
汗をかく季節なら、耳に刺さる棒がサージカルステンレスやチタンのものが着けやすいです。縁起物 ピアスが税込3,410円、レモン ピアスが税込4,180円、ご近所ネコさん ピアスが税込1,870円。
ただ、これはポストだけの話で、飾りの部分はピューターや真鍮のままです。水に強いという意味ではないので、そこは分けて考えてください。素材ごとの性格はピューターってなに?と真鍮アクセサリーについて、シルバーアクセサリーについてにまとめてあります。金属が合いにくい方は金属アレルギーとアクセサリーの素材のほうもどうぞ。
商品ページに「旅行」と書いてある品が、一点だけありました
気になって、店内の検索を「旅行」で引いてみました。出てきたのは二点だけ。そのうちの一点が、ルチカのゴールデンリーフ チェーン ピアスでした。
説明文に「バカンスや、行楽、旅行等色々なシーンで重宝しそう」とあります。全長3.1センチ、真鍮の葉とチェーンが揺れるフックピアスで、税込1,870円。作った側が旅先を思い浮かべて作っている、数少ない一点でした。
ひとつだけ添えておくと、フックピアスは耳から抜けやすい形です。旅先で落とすと戻ってこないので、着けたまま眠らないことと、荷物にしまうときは対で包むことをおすすめします。
飛行機と、ホテルの洗面台
飛行機に乗るときのことをよく聞かれます。ピアスや細いネックレスくらいなら、身につけたままで引っかかることはほとんどありません。大ぶりの金属を重ねているときだけ、前もって外して手荷物に入れておくと待たされずに済みます。
それから、預ける荷物には入れないでください。手元から離れているあいだに潰れることがありますし、小さいものは荷ほどきのときに紛れます。がま口ひとつぶんなら、手荷物に入れてもかさばりません。
最後に、いちばん多い置き忘れの場所は、ホテルの洗面台だと思っています。手を洗うときに外して、そのまま出てしまう。私は入れ物を洗面台に置く場所と決めて、外したらそこへ戻すようにしています。着けているか、入れ物の中か、そのどちらかしかない状態にしておくと、部屋を出るときの確認が一回で済みます。
おわりに
旅先でアクセサリーに手間取るのは、入れ物のせいだと思っていました。でも振り返ってみると、持っていく数を決めていなかったことと、しまい方を決めていなかったことのほうが大きかったです。
数を決める。留め具を留めて輪にする。口の大きく開くものに入れる。この三つだけで、着いた日の夜に絡まりをほどく時間がなくなりました。
旅先で買う自分へのおみやげも楽しいものですが、着いた日から機嫌よく着けられるものを持っていくのも、それはそれで気分がいいものだと思っています。旅のおみやげに人へ贈るものをお探しでしたら、誕生日プレゼントに贈りたいアクセサリー12選や動物好きさんへ贈りたい、いきものモチーフのアクセサリーもどうぞ。